廃棄物ミニマム化

基本的な考え方

製品不良率の低減や部品のリサイクル率向上など、各工場の廃棄物低減活動を現地で確認し、優れた活動は他工場に横展開。また、材料ロス率低減を実現する設計・生産準備にも取り組んでいます。

廃棄物ミニマム化の推進

トヨタ紡織グループでは、生産活動における廃棄物ミニマム化の推進として、不良率低減や歩留まり向上による発生源対策はもとより、廃棄されるシートカバーの表皮材を活用して新たな製品をつくり出すアップサイクルの取り組みなどを進め、2025年までに廃棄物排出量原単位を2011年度比14%減を目標に活動しています。
また、物流における梱包包装資材の低減として、リターナブル化や多重包装廃止による梱包包装資材の使用量低減、包装資材のリサイクル化による資源の有効利用などを実施しています。

食品ロスの取り組み:残食をバイオガスに変え発電

トヨタ紡織の猿投工場や藤岡工場、猿投寮の食堂で出た残食を再エネルギー化し、バイオガスとして、リフトや工具のバッテリーの充電に活用しています。また、バイオガスの精製過程で発生する消化液(液肥)を利用して野菜を栽培し、収穫した野菜の試食を食堂で行いました。今後、液肥を利用して栽培した野菜を、定期的に食堂で使えるよう、検討を進めていきます。2022年度は豊橋工場でも同様のシステムを導入しました。

図:食品ロスの取り組み:残食をバイオガスに変え発電
写真:2022年度に豊橋工場に導入したシステム
2022年度に豊橋工場に導入したシステム

廃棄するシートカバーの表皮材を活用したアップサイクルの取り組み

自動車のシートに使用される表皮材は、手触りがよく、難燃性、耐光性、耐候性、耐摩耗性などの品質基準を満たす機能的な素材です。
素材の特長を生かし、シートカバーの裁断時に発生する端材や、自動車メーカーへの補給期間が終了したシートカバーの原反など、廃棄される表皮材を活用し、新たな製品をつくり出すアップサイクルプロジェクトを立ち上げました。
プロジェクト第一弾として、中日ドラゴンズのマスコットキャラクター「ドアラ」とコラボした、ドアラシートクッションを商品化しました。また、女子バスケットボール部 トヨタ紡織サンシャインラビッツの試合を盛り上げるアイテムとして、チェアカバーを製作しました。
2023年には、アップサイクルプロジェクトを「RE:TERRACE」(リテラス)というブランドに商標登録しました。今後も、カーボンニュートラル実現に貢献できるよう、シートカバー表皮だけでなく、ドアトリムの表皮やシートベルトストラップなどの廃材や端材のさらなる有効活用を進めていきます。

  • アップサイクル:今あるものを利用して、別の用途のものにつくり替え、付加価値を与えること
写真:廃材から生まれ変わったシートクッションとチェアカバー
写真:廃材から生まれ変わったシートクッションとチェアカバー
廃材から生まれ変わったシートクッションとチェアカバー
写真:アップサイクルブランド「リテラス」のロゴ
アップサイクルブランド「リテラス」のロゴ

廃棄物排出量