ダイバーシティ&インクルージョン
基本姿勢
多様なキャリアや働き方(主体的選択)を尊重し、国籍や年齢、性別、心身の障がいによらず、その多様性を受容して、それぞれの活躍・貢献に報いる制度、誰もがチャレンジ・活躍できる制度と環境整備を進めています。また、多様性を確保することが、イノベーションを促進するための土台となると考え、ダイバーシティ推進計画および当社の将来事業で求められる人材ポートフォリオを策定し、活動を進めていきます。
ワークライフバランス
技能系職場では、育児をする社員が働きやすいラインの導入、事務技術系職場では、フレックスタイムのコアレス化や、在宅勤務制度など、職場環境の整備を進めてきました。また、企業内託児所の設置や、トヨタグループ5社共同の託児所の運営、短時間勤務制度なども導入しています。柔軟なワークルールやオフィス・IT環境の整備をさらに進め、多様な人材がいきいきと働き、個人の能力を最大限発揮できるよう努めます。
仕事と家庭の両立支援に向けた施策
- 配偶者の転居をともなう転勤(国内外問わず)や、介護のために退職する正社員のうち、本人が希望し、会社が認めた者に対して再雇用申請の機会を提供し、会社へ復帰できる制度
育児休職制度・短時間勤務制度 利用者数の推移[トヨタ紡織]
年度 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 |
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育児休職制度(人) | 197(8) | 178(8) | 205(20) | 196(19) | 192(39) |
短時間勤務制度(人) | 142 | 132 | 167 | 195(3) | 211(2) |
- ( )内は男性利用者数で内数、なお育児休職制度利用者の復職率は100%です。
女性社員の活躍推進
キャリア形成やワークライフバランスに対する支援、本人と上司の意識改革などを通じて、やりがい・働きがいを感じ、働き続けられるしくみや職場環境づくりに取り組んでいます。
技能系の女性活躍の取り組み
技能系職場の女性社員の声を施策に反映し、よりいきいきと働ける職場とするための取り組みを進めています。
2020年8月には交替勤務職場での常昼・常前直(常夜・常後直)勤務制度を導入、短時間勤務制度の対象も拡大しました。職場の困りごとや意見を、各工場と人事の間でも随時共有し、さらなる対策を講じていきます。
女性活躍推進ワーキンググループの活動
技能系ワーキンググループ
技能系職場の女性が長く活躍できる職場をつくるため、2021年から女性社員主体の「LADY GO!ワーキング」を立ち上げました。女性社員自ら職場の困りごとや意見を吸い上げ、提言を通じ、働く環境の改善につなげることをねらいとして活動をしています。
今後は「人にやさしい職場づくり」の観点で、誰でも使いやすいトイレ設置を検討したり、会社に対する制度改善の提言も実施したりと、活動を広げていきます。

事務技術系ワーキンググループ
女性社員の声を施策に反映し、「働きがいのある会社」にするために、2017年度から「かがやきワーキング」を立ち上げ、上司、女性向けのフォーラムの開催やキャリア形成支援などを行いました。


重点育成対象者の登録と育成
女性社員が、より高い意欲を持って挑戦・活躍できるよう、一人ひとりの計画的な育成を早期から行うため、重点育成対象者を登録、個別育成計画を立案し、各職場で育成しています。
女性管理職数の推移[トヨタ紡織]
女性管理職数を2030年までに、2014年10月時点(13人)の5倍以上とすることを目標にしています。
年度 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 |
---|---|---|---|---|---|
女性管理職数(人) | 17 | 20 | 23 | 24 | 29 |
障がい者雇用
トヨタ紡織では肢体不自由・聴覚・視覚・知的・精神など、さまざまな障がいを持った方が働きやすい職場環境づくりを推進しています。受け入れにあたっては、入社後の業務を円滑にするために特別支援学校と職場でのオリエンテーションを実施。また、行政機関が提供する職場適応援助者(ジョブコーチ)などのサービスも積極的に活用しています。
障がい者雇用率の推移[トヨタ紡織]
年度 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 |
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障がい者雇用率(%) | 2.19 | 2.20 | 2.21 | 2.33 | 2.45 |
外国籍社員の登用
当社では、グローバル化の進展にともない、各地域の自律化を推進しており、グローバル幹部育成プログラムや人材育成委員会を開催し、幹部候補者の計画的な育成、配置を行い、国籍を問わず、実力のある海外現地社員含めた、グローバル人材の最適配置を行っています。
日本以外の地域の幹部職ポストに占める現地社員の割合
2018年4月 | 2019年4月 | 2020年4月 | 2021年4月 | 2022年4月 | |
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現地社員割合(%) | 14 | 19 | 23 | 25 | 21 |
グローバルな視点での人材の採用と最適配置による活躍促進
日本以外の地域のグループ会社からのトレーニー(研修生)受け入れや、地域をまたぐ異動の活性化、世界各国の大学からインターンシップの受け入れや採用を積極的に実施し、多様な人材の活躍を促進しています。外国人人材が活躍できるよう、日本では社内マニュアルを英語化しているほか、日本語教育なども実施しています。
多様な人材の活躍を促進するため、今後、新たな施策をさらに実施していきます。
LGBTQ+など性の多様性への対応
性自認・性的指向・性表現など、性の多様性の理解促進のため、管理職向けに教育を実施しています。また、社内に相談窓口を設けています。
今後も、LGBTQ+の方も安心して働ける環境を整備するとともに、社員の意識改革・理解活動を進め、性のどのようなあり方も尊重できる風土を育てていきます。
シニア層の活用
トヨタ紡織では、2004年に希望者を65歳まで再雇用する制度を導入しました。今までの経験を後進に伝え、定年後もスキルやノウハウを生かすことができる場の提供や、施策を進めています。
例えば、50歳以上対象の社内公募制度であるジョブポスティング制度や、役職定年の柔軟な運用、海外出向任期の延長などを実施しています。
今後、60歳以降も高い職責を担い、成果を出している人材に対し、処遇で報いる制度の導入や、仕入先を含む活躍の場の拡大など、シニア人材がよりいきいきと働き活躍できる施策を実施しています。
定年後の再雇用者数の推移[トヨタ紡織]
年度 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 |
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再雇用者数(人) | 219 | 267 | 314 | 354 | 392 |
人にやさしい工程・環境づくり
障がいのある社員や女性、シニア層でも働きやすく、いきいきと活躍できる、人にやさしい工程設計、制度設計、環境整備、管理・監督者の教育などを推進しています。