サプライヤー
基本姿勢
「調達の基本方針」に基づき、公平・公正な手続きのもと、世界各地域のサプライヤーのみなさまから部品、材料、設備などを調達しています。共存共栄の精神でサプライチェーンでの社会的責任を果たし、企業価値向上を目指して、ともに成長していきます。
自由・公正・透明な取引とサプライチェーンでの社会的責任
調達の基本方針に基づいた調達活動とともに、サプライチェーン全体で社会的責任を果たすことに取り組んでいます。
調達の基本方針
1. オープンでフェアな取引
2. 相互信頼による相互発展
3. 環境に配慮した「グリーン調達」の推進
4. よき企業市民としての現地調達の推進
5. 法規遵守と機密保持の徹底
サステナビリティ活動の推進
トヨタ紡織では取引基本契約で、1. 人権の尊重、2. 贈収賄の禁止、3. 公正な取引の確保、4. 反社会的勢力の排除、5. 環境への取り組みを要求しています。さらに、独占禁止法、下請法、労働法、環境各法や、各国・地域の関連法令を遵守し、サプライチェーン全体でのサステナビリティ活動の強化に取り組んでいます。
毎年9月の企業倫理強化月間では、「公正・透明な取引」を維持・継続することを目的としたサプライヤー満足度調査と、サプライチェーン全体への理解・浸透をねらった「仕入先サステナビリティガイドライン」に基づくセルフアセスメントを依頼しています。また、新規で取引するサプライヤーのみなさまにも、セルフアセスメントを依頼しています。
2024年度もセルフアセスメントの実施にあたり、サプライチェーン全体でサステナビリティの取り組みを推進するため、2024年10月にサプライヤー説明会を開催し、「みなさまのサプライヤーへの浸透・普及のお願い」の重要性を改めてお伝えしました。
なお、セルフアセスメントの結果に基づき、必要に応じてサプライヤーへの訪問や電話による追跡調査を実施しました。今後の留意点や改善策の意見交換を行うなど当社の考え方に対する理解を求め、サプライヤーとの直接対話によるサステナリビティ活動を推進しています。
サステナビリティガイドラインに基づくセルフアセスメント
主な設問項目
1. コンプライアンス
2. 人権の保護・労働条件の整備
3. 環境への取り組み
4. 企業活動を通じた社会への貢献
5. リスクマネジメント
6. みなさまのサプライヤーへの展開
サプライヤー満足度調査
主な設問項目
1. 適正な価格決定
2. 根拠のない合理化要請
3. 緊急対応要請
4. 業務効率化や時間外勤務の短縮による依頼事項の増加
5. 知的財産権やノウハウの無償提供要請
6. 金品・サービスの強要
7. 調達部員の接客態度
8. 品質不正、データ改ざんにつながりかねない対応
9. 「パートナーシップ構築宣言」の認知度
10. その他自由意見(他部署含む全社対象)
グローバル調達体制の構築
グローバルに事業を展開するうえで、安全・品質・コストなど、あらゆる面を考慮して、現地調達を進めるとともに、サプライヤーのみなさまとグループ一体になってグローバル最適調達に取り組んでいます。
毎年サプライヤーズコンベンションを開催し、当社社長からのメッセージや調達方針を伝えるとともに、サプライヤーのみなさまとのコミュニケーションを図っています。また、技術開発・品質・コスト・供給面で多大な貢献のあったサプライヤーを表彰しています。
2025年度のサプライヤーズコンベンションは、受賞会社をはじめ、日本以外のコアサプライヤー・トヨタ紡織協力会Sunshineのみなさまを会場にお招きし、対面による関係強化を図りました。
また、コンベンションの内容を録画配信することで、当社と取引のあるサプライヤーのみなさまと、その2次以降のサプライヤーのみなさまを含むサプライチェーン全体の関係強化にも努めました。なお、社長メッセージ、調達方針などのサプライヤーズコンベンションの内容は、日英中3ヵ国語で動画を展開しました。
教育・情報共有
公平・公正な調達活動を推進するため、調達部員のみならずトヨタ紡織の全社員、および日本のトヨタ紡織グループ社員向けに勉強会を開催し、取引適正化に向けた取り組みを実施しています。
また、会社を取り巻く社会情勢(コンプライアンス・人権・環境)に対しても、仕入先サステナビリティガイドラインや行動指針をもとに、調達本部内で定期ミーティングを開催することで浸透を図っています。
グローバルSPTT活動※の展開
トヨタ紡織グループは、世界各地域での新たな生産・製造の準備段階から立ち上げ後の生産活動が軌道に乗るまで、サプライヤーのみなさまの生産工程でのつくり込みをサポートすることで、製品の品質を確かなものにするグローバルSPTT活動を進めています。調達、設計、品質管理などの各部門とサプライヤーのみなさまが、face-to-faceの関係で、品質、量、価格、物流、納期など、さまざまな面から問題解決を図り、相互にメリットを生み出しています。また、グローバルで活用可能なSPTTマニュアルを整備し、活動の標準化を進めています。
今後も、よりよい品質の製品をお客さまに提供するために、SPTT活動の改善とグローバル展開を継続していきます。
- Supplier Parts Tracking Team活動:チームによる外注部品生産・製造準備フォロー活動
世界各国の調達情報
グローバル
米州
中国
アジア
日本
環境に配慮した調達の推進
トヨタ紡織は、水資源の有効利用、自然共生社会の構築などの環境問題を踏まえ、持続可能な開発におけるリスクを認識し、持続可能な原材料の調達に取り組んでいます。また、「グリーン調達ガイドライン」に基づき、各国・地域の各種環境規制に対する遵法対応を強化し、環境負荷物質の低減に取り組んでいます。その中で、CO2排出量や環境負荷物質非含有確認結果など各種情報の報告を、サプライヤーのみなさまに定期的にお願いしています。また、持続可能な社会の構築を目指すために、サプライヤーのみなさまにISOの外部認証取得を基本とした環境マネジメントシステム(EMS)の構築を幅広く要請しています。

サプライヤーとの相互研鑽
サプライヤーと一体となった取り組み
当社は、主要なサプライヤーのみなさまの競争力強化に向けた相互研鑽活動に力を入れています。
サプライヤーのニーズに応じ、各社の総合力強化を目的とした社員の出向受入をしています。また、サプライヤーのみなさまの相互研鑽、優良事例の横展開を目的に編成されたトヨタ紡織協力会Sunshineの活動を支援しています。具体的には、安全や健康、品質向上に向けた勉強会の開催、好事例の共有や困りごとの解消を推進しています。
加えて、カーボンニュートラルをはじめとした社会課題に関する勉強会などを実施しています。
Sunshine主催の経営者懇談会を開催
トヨタ紡織協力会Sunshineが主催する経営者懇談会で、当社役員と会員の代表者が「ものづくり競争力における自働化」などの課題と方策を議論し、サプライヤーのものづくり競争力確保に向けた啓発につなげました。
Sunshine主催の脱炭素スクールを開催
当社は、サプライヤーのみなさまのカーボンニュートラルの取り組み支援に力を入れており、トヨタ紡織協力会Sunshineが主催する 「Sunshine脱炭素スクール」を2022年度より毎年開催しています。このスクールは、外部コンサルタントやカーボンニュートラル環境センターの担当者が講師を務め、省エネ手法やCO2削減計画の策定方法を伝えています。また、会員企業の目標設定や計画づくりを支援するとともに、長くカーボンニュートラルに取り組める人材育成をサポートしています。
また、2024年度には、これまでの「Sunshine脱炭素スクール」の参加企業を対象に「GHG排出量スコープ3」の勉強会を開催し、理解を深めました。
今後もサプライヤーのみなさまに寄り添い、サプライチェーン一体となったカーボンニュートラルへの取り組みを進めていきます。
