自然資本保全・再生化
基本的な考え方
「トヨタ紡織生物多様性基本方針」に基づき、森づくりを重点に生物多様性保全に取り組んでいます。
2015年より、トヨタグループの活動である「オールトヨタ グリーンウェーブプロジェクト※ 」に参画し、活動の輪をグループ会社、地域、行政などにも広げ、森づくりを推進しています。
- 2015年度よりトヨタグループで進める、自然共生社会の構築を目的としたプロジェクト
トヨタ紡織グループの森づくり活動
トヨタ紡織グループで進める森づくり活動は、世界中に広がっており、2050年に132万本植樹の目標のもと、各地域で植樹活動を推進しています。
2023年度は44,042本を植樹しました。昨年度に掲げた累計目標71万本には届かなかったものの、累計植樹本数は、2025年環境取り組みプランの目標である64万本を大きく上回る70万本となりました。
2024年度も、さらに植樹活動を進めていきます。
また、生物多様性ロードマップに連動した活動も推進していきます。
2050年までの累計植樹本数
ベトナムでの植樹による飛砂防止活動
ベトナムでは、2019年度から5年間で35haに7万本を植樹するプロジェクトを、公益財団法人 国際緑化推進センターと協力して進めています。2023年度も、ユーカリ2,400本、アカシア300本を植樹して、地域環境を改善し、地域経済の発展に貢献する活動を継続しました。
2024年度は、これまでに植えた7万本の育成、保育を行っていきます。
フィリピンの森林保護のための植樹活動
トヨタ紡織フィリピンでは、800本のマングローブを沿岸地域に植えました。これにより、水質保全や土壌浸食の防止ができ、健全な生態系を維持することができます。
中国の内モンゴル自治区の砂漠化防止活動
豊田紡織(中国)(TBCH)とトヨタ紡織は、中国緑化基金会と協力して、中国域内の拠点や関係会社とともに、内モンゴルの砂漠化防止を目的に植樹活動を行っています。
2023年度は31haに26,000本を植樹しました。これまでの活動で151,573本を植樹し、総面積は約181haになりました。
2024年度以降も、3年間で15,000本の植樹を中国緑化基金会と協力して進めていきます。さらに、生物多様性ロードマップに連動した活動も推進します。
カーボンニュートラルの目標実現に向けた活動が社外から高く評価される
2022年度「中国自動車フォーラム」で、TBCHが「中国自動車企業CSR優秀賞」を受賞しました。
「中国自動車フォーラム」は、毎年、中国自動車工業協会が主催し、世界自動車機構が支援する中国自動車分野で最も注目される中国トップクラスのフォーラムです。
「中国自動車企業CSR優秀賞」は、企業の優秀な活動に授与される賞で、TBCHは、「2050年カーボンニュートラル」の目標実現に向けた、研究開発、生産・製造技術、省エネ改善、再生可能エネルギーの導入、植林活動など、多方面にわたる取り組みが評価されました。
鳥類保全活動
トヨタ紡織フランスでは、環境保護団体の協力を得て、会社の敷地内に500本の灌木を植樹しました。
フランスでは、過去15年間で鳥の個体数が30%減少しています。この取り組みは会社の景観を改善するだけでなく、地域の動植物に多様性をもたらし、鳥たちに住環境と餌となる生物を提供できるため、鳥の個体数復活が期待できます。
干潟の保全活動
ラムサール条約登録湿地である藤前干潟の清掃を通じて、流域全体のゴミや水のことを考え、環境意識の向上や地域貢献をねらいとして、毎年、藤前干潟で開催されているクリーン大作戦に、2024年5月に参加しました。漂着ゴミのほか、近年大きな問題になっているマイクロプラスチックの清掃も行いました。
それに加え、2024年6月には、豊橋市の三河港大橋の内側にある汐川干潟のクリーン活動も実施しました。
オールトヨタ グリーンウェーブプロジェクトへの参画
自然共生社会の構築を目的に、2015年度よりトヨタグループで進める「オールトヨタ グリーンウエーブプロジェクト」に参画しています。
2024年5月、昨年度と同様に自治体・近隣住民のみなさまとともに、オオキンケイギク駆除活動に参画しました。オオキンケイギクは、在来種を駆逐する可能性があるため、特定外来生物(日本の生態系に重大な影響をおよぼすおそれがある植物)として指定されています。2024年度も、オールトヨタ自然共生ワーキンググループの活動に参画し、地域本来の生態系や生物多様性の保全に継続的に取り組んでいきます。