持続可能な資源活用

基本的な考え方

トヨタ紡織グループは持続可能な資源活用の重要性を認識し、リサイクル材の積極的な導入を推進しています。2030年までにリサイクル樹脂を30%使用する技術を確立することを目指し、易解体・リサイクル設計の推進やリサイクル技術開発による材料循環、植物由来材料などへの材料置換を進め、化石燃料資源・鉱物資源の枯渇抑制に貢献します。

ケナフを用いた自動車内装部品

クルマのライフサイクルGHG排出量削減を目指して、ケナフを活用した製品開発を進め、広く自動車部品に採用されています。

図:ケナフを用いた自動車内装部品

ケナフとは

生長が非常に早く、半年ほどで高さ3~4m、茎の直径3~4cmになります。さらに CO2吸収能力も高い一年草植物です。

図:ケナフとは

ライフサイクルのGHG排出量削減効果(原料製造から廃棄まで)

内装部品を石油系素材から植物由来素材へ置き換え、さらに繊維強度の強いケナフを補強材として使うことで軽量化による燃費向上(走行時のCO2排出量削減)が可能です。

図:ライフサイクルのGHG排出量削減効果(原料製造から廃棄まで)

ケナフ製品ができるまで

図:ケナフ製品ができるまで
  • ポリプロピレン
  • でんぷんを発酵させてできる乳酸を原料とした、植物由来のプラスチック

ケナフ基材を活用した製品の展開

2000年にケナフ繊維を用いたドアトリム基材が初めてセルシオに採用されました。その後、ケナフとポリ乳酸による100%植物由来部品や、SBI※工法による一体成型技術に加え、エアクリーナーケースへの適用など、技術を進化させながら適用範囲を拡大してきました。近年では、世界トップクラスの軽量基材をもつケナフ発泡基材をLEXUS LSに採用しています。さらに、LEXUS UXのドアトリム上部にも展開し、適用範囲の拡大と製品化を進めています。

  • Simultaneous Back Injection:プレス成型と射出成形を同時に行う一体成形技術

ケナフを活用した製品例

図:ケナフを活用した製品例

CO2排出量削減に貢献できるケナフは、基材として用いられ、表皮を貼付するなど、外観から見えない部位に活用されてきました。今後は、ケナフの繊維感を生かしながらも、上質な風合いを実現し、見た目や触感が求められる部位にも拡大を目指しています。これにより、サステナブルな活用をさらに推進していきます。

ケナフ発泡基材

写真:開発中のデザインケナフ
開発中のデザインケナフ

自動車部品以外へのケナフ基材の活用

これまで培ってきたケナフの加工技術を活かし、(株)イトーキとの共同開発により、ケナフ基材を使ったオフィス用家具を商品化しました。今後も環境にやさしいケナフ基材を、自動車内装部品だけでなく、家具などにも展開し、付加価値の高い商品をお客さまに提供できるよう、製品開発を進めています。

写真:自然と人が集まる、仕事や会話ができるラウンジ空間という要望に応える家具
写真:自然と人が集まる、仕事や会話ができるラウンジ空間という要望に応える家具
自然と人が集まる、仕事や会話ができるラウンジ空間という要望に応える家具

易解体構造、モノマテリアル化

自動車のシートはお客さまに安全性と快適性を提供するため、さまざまな素材を組み合わせて構成されています。しかし、その多様な素材構成により、使用後のシートを素材ごとに効率よく解体することは困難です。その結果、現在は車両と一緒にプレスや破砕されるケースが一般的です。破砕後に発生するASR※の多くは、焼却、または埋め立てによって処理されています。
こうした課題に対し、トヨタ紡織では、使用済みの自動車シートの資源循環を目指し、解体しやすいシートの開発や、素材を単一化するモノマテリアル化を推進しています。

  • Automobile Shredder Residue(自動車破砕残さ):有用金属を回収された後に残るゴミ
写真:易解体構造、モノマテリアル化

Team Breakthrough「分解したシート構造を成立させるには — 『TBlocks』が実現した新構造」

プラスチックリサイクルの取り組み

容器包装廃プラスチック活用に向けた技術開発

トヨタ紡織は2025年3月に京都府亀岡市と「かめおか未来づくり環境パートナーシップ協定」を締結しました。
本協定の締結にともない、トヨタ紡織は亀岡市と連携し、亀岡市内で回収された廃プラスチックを自動車部品へ活用するための技術検証に取り組んでいます。本取り組みは(株)ごみの学校、(株)富山環境整備、永興物産(株)と連携して推進しており、地域で回収された資源を有効活用する循環型モデルの構築を目指しています。
本取り組みにより、地域における資源循環の高度化および廃棄物削減に貢献するとともに、リサイクル材の活用拡大を通じた製品開発の推進につなげます。

図:容器包装廃プラスチックのリサイクル実証 連携図
  • Volatile Organic Compounds:揮発性有機化合物

建設系廃プラスチック活用に向けた技術開発

トヨタ紡織は、石坂産業(株)と「建設系廃プラスチック※の自動車部品への適用推進に関する協定」を締結しました。
本協定では、再資源化が困難とされてきた建設系廃プラスチックを対象に、高度循環利用および自動車部品適用に向けた取り組みを進めていきます。

  • 建設・解体工事などから発生する廃プラスチック類