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自動車内装部品用ケナフの種子開発を本格化

経営・事業

トヨタ紡織株式会社(本社:愛知県刈谷市、取締役社長:豊田周平)は、このほど自動車内装部品に使用している一年草ケナフの種子開発を、インドネシアで本格的に開始しました。

トヨタ紡織は、1990年代後半から、環境にやさしい植物「ケナフ」を自動車内装部品に活用する研究を進めてきており、これまでインドネシアの子会社ア バディ・バリンド・オートテック(ABA)において、カリマンタン島での実験農場をはじめ、栽培から製品化までを一貫して行ってきました。国内で2000 年に発売されたトヨタセルシオにケナフを使用したドアトリムの基材が採用されたのを皮切りに、現在では、高級車を中心に5部品、延べ27車種に採用されて います。

しかし、内装部品のオール植物化をめざす上で、農作物であるケナフを、自動車内装部品という工業製品に使用するには、品質・量・コストを従来以上に安定化させることが必要であると考え、このたび、インドネシアのIToFCRI(通称:バリタス 国立研究所)とケナフ種子開発契約を結び、本格的に種子開発に着手しました。

種子開発契約は、2008年3月27日にインドネシアのジャカルタで行われ、インドネシア農業研究・開発庁長のAchmad氏、トヨタ紡織 取締役副社長の野口満之をはじめ関係者が出席しました。今後、乾燥地域でも生育可能な種子、早生型種子など、安定して収穫量を確保できる新品種の開発と、 自動車部品に応用できる 新たな植物の研究を、バリタス国立研究所と共同で行います。

※ Indonesian Tobacco and Fiber Crops Research Institute  ケナフ種子改良に関して50年の経験があり、そのデータおよび改良種を保管する世界トップクラスの研究所

ケナフ種子開発契約調印式
(2008年3月27日、インドネシアジャカルタ市)
トヨタ紡織 取締役副社長 野口満之(右)、インドネシア農業研究・開発庁長 Achmad氏