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水平対向エンジン用の樹脂製インマニを開発

製品・技術・展示会

トヨタ紡織株式会社(本社:愛知県刈谷市、取締役社長:豊田周平、以下 トヨタ紡織)は、自動車の軽量化による燃費性能向上、および二酸化炭素排出量削減を目的に、エンジン部品「樹脂製インテークマニホールド※1」を富士重工業株式会社 (以下 富士重工業)と共同開発し、5月に富士重工業が発売した新型レガシィ(2.5リットル水平対向4気筒SOHCエンジン) に採用されました。トヨタ紡織が富士重工業よりインテークマニホールドを受注するのは、今回が初めてです。

この樹脂製インテークマニホールドは、樹脂材料に熱・強度に優れたナイロン系樹脂を採用し、従来のアルミ製と比較して約60%の軽量化を達成しました。これにより、燃費性能向上による二酸化炭素排出量削減と、車両の低重心化による走行・操縦安定性能向上に寄与しています。また、エンジンの各シリンダーに空気を送り込むポート(パイプ)の一部を別部品で構成し、目標エンジン性能(馬力・トルク)に必要なポート長を確保しつつ、振動溶着工法を実現しました。

トヨタ紡織では、フィルター・パワートレイン機器部品事業において、高効率・小型軽量化に対応した吸気システム製品や潤滑系部品、空調系フィルターなどを、開発から生産まで一貫して行っています。樹脂製インテークマニホールドにおいては、2000年のトヨタ自動車株式会社のカローラを皮切りに、現在では軽自動車を含めて幅広い車種に採用されています。

トヨタ紡織は、今後も吸気系トータル性能を企画・設計できるシステムメーカーとして実力を伸ばしていくとともに、次世代技術開発を積極的に推進し、環境・エネルギー・健康など社会的要請に応える製品開発を目指します。

※1:吸い込んだ空気をスロットルからエンジンの各シリンダーに分配するパイプのこと。ポート(パイプ)の長さや太さに よってエンジンのパワーやトルク特性が変わる。

水平対向エンジン用樹脂製インテークマニホールド