ニュース

自動車用新世代シート骨格、新シートアレンジメントを開発

製品・技術・展示会

トヨタ紡織株式会社(本社:愛知県刈谷市、取締役社長:豊田周平、以下トヨタ紡織)は、自動車の燃費性能の向上に寄与する、より軽量な新世代シート骨格「TB-NF110(電動)」と、機能性に優れた新シートアレンジメント「リクライニング機構・ダブルフォールディング機構付きシート」、「フロア格納サードシート(電動・手動)」をトヨタ自動車株式会社(以下トヨタ自動車)などと共同開発し、9月にトヨタ自動車が発表した新型ランドクルーザープラド(以下プラド)に採用されました。

今回新たに開発した新世代シート骨格(電動)、新シートアレンジメントは以下のとおりです。

▽ フロントシート:新世代シート骨格 TB-NF110(電動)

(トヨタ自動車株式会社、シロキ・ブローゼ株式会社と共同開発)

 新世代シート骨格「TB-NF110(電動)」は、パワーシート専用のシート骨格です。すでにトヨタ自動車の新型ウィッシュ、 プリウスに採用された「TB-NF110(マニュアル)※1」の骨格構造を基本に、駆動系モーター類の部品形状や取り 付け構造を徹底的に見直すことで、大幅な部品共通化を実現しました。これにより、従来型シート骨格(電動、旧型プラド )と比較して部品点数約25%、 締結点数約25%、質量約10%を低減しました。
 この新世代シート骨格「TB-NF110(電動・マニュアル)」は、従来型シート骨格と比較して軽量化・省資源化を図るととも に、乗り心地性能を追求した骨格構造が特徴です。乗員のシート着座時の座圧やホールド性能などの最適化に取り組み、乗 り心地性能の向上を実現しました。

▽ セカンドシート:リクライニング機構・ダブルフォールディング機構※2付きシート

(トヨタ自動車株式会社、アイシン精機株式会社と共同開発)

車両ボデー側のシート背もたれを固定するロックストライカーを、前後スライドさせることで、リクライニング機構を実 現したセカンドシートです。ダブルフォールディング機構とあわせ、2列シート仕様車(5人乗り)における乗員の快適性・利 便性の向上に寄与しています。

▽ サードシート:フロア格納サードシート(電動・手動)

(トヨタ自動車株式会社、アイシン精機株式会社と共同開発)

シート格納時に、背もたれと座面を上下に重ねることなく、フラットにデッキボード内に格納することができるサードシ ートです。電動により座面が後方に移動し、背もたれが前に倒れる格納機構※3は世界初です。ラゲージスペー スの容積拡大に寄与するとともに、操作性も向上しました。

自動車がもたらす喜びや快適性はもちろん、環境や安全への技術革新が注目されている中、トヨタ紡織は今後も世界をリ ードする内装システムサプライヤーとして、さまざまなテーマで技術開発に取り組み、より魅力的なクルマづくりを目指し ていきます。

※1: ランドクルーザープラドのマニュアルシートにも採用
※2: シート座面を前方に跳ね上げ後、背もたれを前に倒すことで、フラットなラゲージスペースを実現するシートアレンジ。
※3: 一部グレードに標準装