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カーエアコン用フィルターの濾材生産を開始

製品・技術・展示会

トヨタ紡織株式会社(本社:愛知県刈谷市、取締役社長:豊田周平、以下 トヨタ紡織)は、このたび、刈谷工場(愛知県刈谷市)でカーエアコン用フィルター「キャビンエアフィルター」の濾材生産を開始しました。生産を開始したのは、除塵用濾材の一部です。濾材の生産開始により、濾材開発から生産、そしてアッセンブリーまでの一貫生産が可能になりました。

キャビンエアフィルターとは、カーエアコンが外部から取り込む空気中の微粒子を浄化する部品です。今回開発した除塵用キャビンエアフィルターは、細繊維紡糸からなる微細塵(びさいじん)層と太繊維紡糸からなる粗層(そそう)の2層構成で、従来は2層を別々の工法で製造した後に接着剤で貼り合せていました。トヨタ紡織は濾材の生産開始にあたり、メルトブロー工法を用いて微細塵層と粗層を同一生産ライン上で連続して製造し、溶融樹脂で貼り合せる「2層メルトブロー工法」を採用しました。この工法により、従来品と同等性能を確保しながら、効率的な濾材生産を実現しました。

今後は、各グローバル生産拠点におけるキャビンエアフィルターの一貫生産も視野に入れ、自動車用フィルター部品事業のグローバル競争力強化を目指します。トヨタ紡織は、これからも革新的な技術開発と製品開発に努め、高品質な製品を低価格で提供するよう改善を進めていきます。

除塵用キャビンエアフィルター

メルトブロー工法

⑤繊維をコンベア上に積層する工程
※溶融樹脂を熱風で引き伸ばして繊維化すると同時に、繊維をコンベア上に積層させて不織布を製造する工法