ニュース
容器包装廃プラスチックの自動車内装部品への活用を目指し、 技術検証を開始
~国内におけるプラスチックの資源循環拡大に貢献~
トヨタ紡織株式会社(本社:愛知県刈谷市、取締役社長:白柳 正義)が取り組んでいる「容器包装廃プラスチックの自動車内装部品へのリサイクル実証」が、環境省の「令和7年度脱炭素型循環経済システム構築促進事業(うち、プラスチック等資源循環システム構築実証事業)」に採択されました。
トヨタ紡織グループでは、地球環境の保全・維持に貢献するため、温暖化抑制、資源循環、自然共生を重点取り組みとして定め、活動を推進しています。
その中で、資源循環においては、欧州で2023年7月にELV※1規則案として自動車の再生プラスチック最低含有率の義務化が提案されたことを受け、リサイクル材の質と量の確保が喫緊の課題となっています。
今回、国内で発生する廃プラスチックの約半分を占め、その多くが熱回収や化石燃料の代替として利用されている容器包装廃プラスチックに着目し、排出元である京都府亀岡市(連携先:株式会社ごみの学校)、再商品化業者(株式会社富山環境整備)、樹脂加工業者(永興物産株式会社)と動静脈※2一体で連携して、リサイクル材の量と質の確保に向けた技術検証に取り組みます。
また、実証の中で容器包装廃プラスチックを自動車内装部品に活用した場合のCO2排出量削減効果の検証にも取り組み、資源循環とCO2排出量削減の両立を目指します。
【申請法人・共同実施者の主な役割】
法人名 | 主な役割 |
トヨタ紡織株式会社(申請法人) | ・最適加工技術、構造設計の開発検討 ・自動車部品の試作、評価 |
株式会社ごみの学校(共同実施者) |
・容器包装廃プラスチックの組成調査 ・回収対象プラスチックの分別 |
株式会社富山環境整備(共同実施者) |
・容器包装廃プラスチックの破砕、洗浄 ・異物の除去 ・高度選別による回収対象プラスチックの純度向上 |
永興物産株式会社(共同実施者) |
・リサイクルプラスチックの物性改善 ・異物の除去 |
[みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社が全体運営をサポート]
トヨタ紡織グループは、ステークホルダーのみなさまとともに、子どもたちが笑顔で暮らせる持続可能な地球環境を目指し、地球環境に配慮した開発・設計、生産、物流で環境負荷低減、生物多様性保全などに、一層取り組んでいきます。
※1 ELV(End of Life Vehicle):使用済み自動車のこと。
※2 経済活動を動物の血液循環に例えた呼称で、資源や製品を社会に供給する産業(動脈)と使用済み製品や廃棄物を回収・再利用・再資源化する産業(静脈)を指す。