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トヨタ紡織初、自動車レース専用スポーツシートを開発 ニュルブルクリンク24時間耐久レース参戦のトヨタ開発車両に搭載

製品・技術・展示会

トヨタ紡織株式会社(本社:愛知県刈谷市、取締役社長:豊田 周平)は、この度、自動車レース専用のスポーツシートを、トヨタ自動車(株)、および(株)童夢カーボンマジックと共同で開発しました。2011年6月25~26日にドイツで開催される'ニュルブルクリンク24時間耐久レース'にGAZOO Racing※1より参戦する"LEXUS LFA"のレース車両2台へ搭載されます。

このシートは、シート本体※2にCFRP(炭素系複合材料)を利用し、カーボン織物の繊維配向を工夫することで、強度と剛性を最大限に引上げるとともに、極限の軽量化を実現しました。また、厳しい速度変化の下でも、ドライバーの体全体をバランスよく支えるために、シート本体の形状および各部位のウレタンパッドを最適化しました。加えて、体にフィットしやすく耐久性に優れた表皮の採用や、従来のレース用シートにはない独自意匠を表皮に施すなど、トヨタ紡織が今まで培った技術を応用し、シート性能と意匠を両立させています。

このレース用シートは、2010年より開発着手し、トヨタ自動車のマスターテストドライバーらによる実車でのシート性能評価と改良を繰り返し、完成度を高めてきました。また、FIA※3の定める厳しい安全規格を満足し、その国際公認を取得しています。

なお、レース実戦を通じ得られた知見は、一般向け車両用のスポーツシートの開発に活かし、今後も、カーメーカーに対してトヨタ紡織ブランドのスポーツシートを積極的に提案していくとともに、世界トップレベルの自動車内装メーカーとして、お客様に喜ばれる車室空間を提供していきます。

※1 トヨタ自動車による、お客様にクルマの楽しみを提供する"GAZOO"から生まれた活動の一環。トヨタのテストドライバーらがレースへの参戦や車両開発をおこなうとともに、モータースポーツ活動のサポートなどを実施。
※2 標準車シートで骨格に相当する部分
※3 国際自動車連盟(Federation internationale de Automobile)

GAZOOレーシングのレース車両に搭載されるスポーツシート