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トヨタ紡織、独自技術を応用し燃料電池の関連部品を生産開始 ~高精密プレス加工技術で次世代自動車の基幹部品へ事業拡大~

製品・技術・展示会

トヨタ紡織株式会社(本社:愛知県刈谷市、取締役社長:豊田周平)はこのたび、トヨタ自動車株式会社が11月に発表した燃料電池車MIRAI(ミライ)に搭載される燃料電池※1の関連部品を生産開始しました。次世代自動車の動力源となるパワートレーン基幹部品へ事業拡大します。

今回生産開始したのは、セパレーターと呼ばれるチタン製の板状部品で、トヨタ紡織独自の精密プレス加工技術により燃料電池内の水素の微細流路形状を実現し、発電効率向上に寄与しています。

この生産工法は、トヨタ紡織のコア技術である「高精度・高速プレス加工技術」を応用したもので、独自の精密型工機技術を駆使して金型製作から生産まで一貫して行っています。精密な自動車用シート骨格構成部品の生産技術として確立してから、ハイブリッドシステム用モーターコア構成部品に応用し、さらに今回の燃料電池分野へと新たな領域拡大を果たしてきました。

また、トヨタ紡織は燃料電池関連部品のスタックマニホールド※2も開発しており、大型アルミ部品と樹脂部品をインサート成形することで薄型化し、燃料電池スタックの小型化に寄与しています。

<その他採用部品>
燃料電池関連部品:イオン交換器など
内装部品    :シート、ドアトリム、天井、フロアカーペット、サイレンサーなどの内装システム全体
※1 水素と酸素の化学反応を利用して電気をつくる発電装置で、高分子電解質膜に触媒を塗ったMEA
(Membrane Electrode Assembly:膜/電極複合体)をセパレーターではさんだセルで構成されている。
数百ものセルを重ねて一つにまとめたものを、燃料電池スタックと呼ぶ。
※2 燃料電池スタックに水素や空気、冷却水を供給する配管部品で、アルミと樹脂で構成されている。

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