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ニュースリリース 2018

トヨタ紡織が名古屋大学と「起潮力の影響」について共同研究開始 ~新価値創造に向けて研究開発を加速~

トヨタ紡織株式会社(本社:愛知県刈谷市、取締役社長:沼 毅)は、このたび、国立大学法人名古屋大学(愛知県名古屋市、総長:松尾 清一)と、起潮力※1が生物に及ぼす影響を解明するため共同研究契約を締結しました。

トヨタ紡織は、これまで、植物の成長と起潮力の関係に着目し、満潮と干潮のリズムに合わせて栽培室内の温度や光を調整する起潮力同調栽培技術を研究してきました。さらに幅広い分野で起潮力の影響を解明し、社会の役に立つ研究開発に発展させることを目的に、今回、動植物の生物周期について最先端の研究を行う名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所※2(拠点長:伊丹 健一郎教授、以下、ITbM)と、起潮力の影響について共同研究を開始します。研究分野融合の強みをいかして、幅広い視点で研究を深化させます。

トヨタ紡織では、社外有識者などで構成するブレーン集団、テクニカルアドバイザリーボードを今年4月に新設し、世の中の変化により生まれつつあるニーズや期待に応える新しい価値提案に向け活動しています。ITbM拠点長の伊丹教授には、このアドバイザリーボードに参画いただき、オープンイノベーションを推進します。

こうした活動により、起潮力の研究を加速させ、将来、食糧生産や健康促進などに活用することによって、社会への貢献を目指します。

共同研究契約を締結し、握手を交わすトヨタ紡織 専務理事の鬼頭 修(左)とITbM拠点長の伊丹健一郎教授(右)

トヨタ紡織の起潮力同調栽培技術研究の経緯

自動車の内装部品を開発、製造するトヨタ紡織は、環境にやさしいモノづくりを目指して、長年、自動車内装部品への植物由来材料の活用に取り組んできました。ケナフを材料とした基礎研究により、起潮力が植物に与える影響に着目し、栽培技術への応用を試みました。

満潮と干潮のリズムに合わせて、栽培室内の温度、光、養液、二酸化炭素などの環境因子を最適調整することで、既に、レタスなど葉野菜の収穫重量が増加する効果を得ており、新たなエネルギーや資源を投入せずに、植物の成長を助長させる栽培方法として実用化に向けた実証実験を進めています。

※1: 太陽と地球、月による天体間の引力と地球の遠心力から生じる力で、潮の満ち引きをひき起こす力。
※2: 文部科学省の世界トップレベル研究拠点プログラムの一つに採択された研究拠点。世界最先端の分子合成化学と動植物科学の連携によって新たな学問領域を開拓し、食糧、環境、創薬・医療など幅広い分野で大きな社会的波及効果をもたらす「トランスフォーマティブ生命分子」の創出を目標としている。ITbMはInstitute of Transformative Bio-Moleculesの略。