イノベーションで未来を拓く
イノベーティブ人材育成で
次の100年に挑む
100年後――私たちの主力製品は何になり、どのような価値を社会に提供しているでしょうか?インテリアスペースクリエイターとして、より安全で、より機能性・デザイン性の高い製品をとことん進化させているでしょうか?
それらに加えて、私たちは、モビリティーとは異なる分野の製品もたくさん生み出して、世の中にもっともっと貢献したいと考えています。2023年12月現在を生きる私たちには思いもつかない、社会を一変させるような貢献を。
1918年に創業したトヨタ紡織は、自らの知恵で新しいものを創造することで、この100年強を生き抜いてきました。100年後も存続しているためには、社会に必要とされ続けなければなりません。そのためにはこれまで以上にイノベーションが不可欠です。イノベーションを起こすのはいつの時代も人のアイデアと情熱です。
今こそ、次の100年に挑む人材を育てる時。こうした思いから、2022年8月に「イノベーティブ人材育成プログラム」と冠した、事業領域の拡大と新規ビジネス創成の担い手を育てる2つの活動をスタートさせました。自発的な行動のきっかけを提供する「Re:act」と、イノベーションのための実践教育「We:ave」です。
「Re:act」でトヨタ紡織に
化学反応を起こす
「Re:act」は、自発的な行動のきっかけを提供する体験プログラムです。社員なら誰でも参加でき、ワークショップやアイデアコンテストを通じて、主体的にアイデアを出し合って語り、楽しむことができます。
2022年8月に開催した記念すべき第1回のテーマは「宇宙」。イノベーションというからには、予想外のテーマがふさわしいと考えました。予想外とはいえ、宇宙にまつわるビジネスは市場拡大が期待されており、「空間」を手がける当社にとって無関係ではありません。トヨタ紡織の強みを生かし、宇宙に関する困りごとを解決するアイデアの種が生まれるかもしれない。「自分で一歩踏み出してみたい!」という数百人の社員が社外講師によるオンライン講演会や、主催部署企画のワークショップなどに参加し、全員がさまざまな刺激を受けました。
2022年12月には、社外の有識者にアイデアを発表する腕試しの場として、アイデアコンテスト(Re:act Pitch)も開催。応募総数49件の中から6チームが選抜され、それぞれのアイデアをプレゼンしました。そのようすをオンラインでも配信し、視聴者数は400人を超え、チャットでのコメントも100件を上回りました。アイデアを披露した当事者たちはもちろん、視聴者も、アイデアを創って語り合う楽しさを感じられる場となりました。
参加することで新たな行動を始める社員があふれ、社内のあちこちで化学反応が起こる――これがRe:actプログラムの目指す理想の姿。今後も参加意欲をかきたてるようなテーマで実施していきます。
「We:ave」でトヨタ紡織の
未来を織りなす
「We:ave」は、イノベーションのための実践教育プログラムで、社内公募から選抜された社員が参加します。世の中のイノベーティブな事例を見つけ、自らの言葉で語り、次なるイノベーションを考えて世に問う実践経験が積める研修で、社外交流などを通じてビジネスアイデアを磨いていく醍醐味も味わうことができます。選抜された社員はプログラムの期間中、「冒険者」としてこの研修に専念します。
第一期生は11人。起業家やイノベーターの世界に飛び込んで感じた衝撃と、その世界で揉まれながら見つけ出した自分の志を、ビジネスアイデアに込めて発表しました。その中から2つの優秀なアイデアが事業化に向けて次のステップに進み、残りのメンバーは職場に戻って学びの実践に挑戦しています。
続く第二期生は7人。どのようなアイデアが生まれ、どのように成長していくのか、とても楽しみです。