CSR情報 Social Activities

環境負荷を低減する開発・設計での取り組み

トヨタ紡織グループは、製品の開発・設計にあたって、「CO2排出量ゼロ」と、「天然資源使用量ミニマム化」「廃棄物ミニマム化」にチャレンジしています。

基本的な考え方

トヨタ紡織グループは、「CO2排出量削減」「植物由来材料の活用」「環境負荷物質の低減」を重点項目として、環境に配慮した製品の開発・設計を進めてきました。
2017年度からは、「2050年環境ビジョン」達成のために、環境負荷を低減する開発・設計を通し、社会に新しい価値を提供しています。

「2050年環境ビジョン」達成に貢献

植物由来の原材料を使用した製品開発

生長が早く、CO2吸収能力が高い一年草植物のケナフに着目し、1990年代後半からケナフを原材料に使った製品開発に取り組んでいます。2000年に、ケナフ繊維を用いたドアトリム基材がトヨタ セルシオにはじめて採用されて以来、タイヤカバー、クッションパッド、ラゲージ表皮、パッケージトレイなどを開発し、採用車種を拡大させてきました。

ケナフ基材のさらなる軽量化を実現

ケナフ繊維を用いた製品の優れた環境性は、ケナフの成長段階でのCO2吸収能力に加え、石油由来材料から植物由来材料への切り替えと軽量化を実現できることにあります。例えば、2012年LEXUS GSに採用されたドアトリム基材は、石油由来材料(ポリプロピレン)100%の基材に比べて約30~40%の軽量化を達成しています。
さらに、従来のケナフ基材に下図のマイクロカプセルを充填することで、世界トップクラスの軽量、高剛性天然繊維基材の開発にも成功。今後のケナフ適用の拡大と石油などの化石燃料資源の使用量の削減を加速させていきます。

軽量天然繊維基材

ケナフ基材による新たな資源循環システムへの貢献

ケナフ繊維を用いた製品の優れた環境性は、ケナフの成長段階でのCO2吸収能力に加え、石油由来材料から植物由来材料への切り替えと軽量化を実現できることにあります。例えば、2012年LEXUS GSに採用されたドアトリム基材は、石油由来材料(ポリプロピレン)100%の基材に比べて約30~40%の軽量化を達成しています。

自動車部品に使用しない部品を活用(画像提供 ミサワホーム(株))
自動車部品に使用しない部品を活用
(画像提供 ミサワホーム(株))

軽量化に貢献する樹脂製部品の開発

さらなる自動車部品の軽量化を実現するためには、従来の常識を越えるような強度を有するプラスチックの開発が欠かせないと考えています。2013年、独自の「サラミ構造」を形成した世界トップクラスの耐衝撃特性を誇るプラスチックを(株)豊田中央研究所とともに開発。2017年には三井化学(株)と業務提携を結び、自動車部品にとどまらず多様な分野への用途開拓に取り組んでいます。

*1 従来の高耐衝撃プラスチック

高耐衝撃軽量発泡ドアトリムを開発

高耐衝撃プラスチックの実用化を目指して、2016年、軽量化と剛性、耐衝撃特性に優れた世界トップクラスの軽量発泡ドアトリムを開発しました。従来の射出成形したドアトリムに比べ、約30%の軽量化を実現するとともに、高耐衝撃プラスチックを衝撃改質材として用いることで、外からの強い衝撃を柔らかく受けとめることができます。今後は、さまざまな内装部品への展開を図り、クルマの軽量化と安全性向上に貢献していきます。

ドアトリム

軽量化に貢献する樹脂製エンジン部品の開発

クルマの燃費性能向上に貢献するエンジンの軽量化に向け、樹脂製製品の開発に取り組んでいます。2000年、トヨタカローラに搭載されたインテークマニホールド*2は、材料を従来のアルミから耐熱性・強度に優れたガラス強化ポリアミドに変更したことで大幅な軽量化を達成。2014年に採用された水平対向エンジン用は、TGV(Tumble Generation Valve)*3を樹脂製インテークマニホールドに一体化し、従来のアルミ製と比較して約40%の軽量化を達成するなど、その後も、さまざまなメーカーの幅広い車種に採用されてきました。

  • *2 エンジン内部に空気を送る部品
  • *3 エンジン内部に送り込まれる空気に渦流を発生させ、混合気の燃焼を促進する機能部品
樹脂製エンジン部品

樹脂製シリンダーヘッドカバーの採用拡大

エンジンのシリンダーヘッドカバー*4は、軽量化へのニーズの高まりとともに、アルミ製から加工性、強度、耐熱性、耐油性、耐久性に優れたガラス強化ポリアミドへの切り替えが進んでいます。一方、VVT(可変バルブタイミング)システムを制御するためのOCV(Oil Control Valve)を搭載したシリンダーヘッドカバーについては、OCVと樹脂の熱膨張が異なるため、油密確保の観点から樹脂製シリンダーヘッドカバーの搭載が困難とされていました。そこで、OCV嵌合(かんごう)部に樹脂ヘッドカバーとは別体のアルミ製ハウジング(OCV-holder)を採用し、インサート成形することで対応。2008年、トヨタ ヤリスにおいて、世界ではじめてOCVへの搭載を実現し、アルミ製に対し40%の軽量化を達成しました。以来、搭載車種の拡大に努め、軽量化とライフサイクルCO2の削減に貢献しています。

  • *4 エンジンオイルの飛散を防ぐカバー
樹脂製シリンダーヘッドカバー

製品の軽量化と、製品のライフサイクルにおけるCO2排出量低減

製品を製造し、販売からお客さまの製品として走行・廃棄されるまでのライフサイクルにおけるCO2排出量について把握・低減活動を実施しており、環境に配慮した製品の開発を進めています。中でも、走行時におけるCO2排出量がその大半を占めることから、製品の軽量化や小型化を強力に推進しており、クルマの燃費性能向上、CO2排出量削減に貢献しています。

製品のライフサイクル(LC)

製品のライフサイクル(LC)
製品のライフサイクル(LC)

トヨタ紡織は自動車メーカーの新製品の開発に合わせ、環境負荷を低減させるためにLCAを実施し、製品の軽量化を推進してきました。その結果、現モデルでは走行時の環境負荷低減が確実に実施できています。

シート・ドア製品単位のライフサイクルCO2排出量低減の推移(ミディアムクラスセダン ハイブリッド車)

シート・ドア製品単位のライフサイクルCO2排出量低減の推移(ミディアムクラスセダン ハイブリッド車)
シート・ドア製品単位のライフサイクルCO2排出量低減の推移(ミディアムクラスセダン ハイブリッド車)