環境に配慮した開発・設計
トヨタ紡織グループは、開発・設計、調達、生産、使用、廃棄にいたる製品のライフサイクル全体を考え、環境にやさしい開発・設計を進めています。
開発・設計での取り組み
製品の開発・設計にあたっては、部品評価DR*1とSE*2を駆使して、環境にやさしい製品づくりを展開しています。
- *1 Design Review
製品の設計品質を確保するために、設計の初期から諸専門知識を集約して、組織的、計画的に設計の評価、改善、確認を行う活動のこと - *2 Simultaneous Engineering
設計・生技・調達・仕入先などの関連部署と連携を密にし、同時期開発をすること。これにより、やり直しのムダをなくすことが可能。
燃費性能向上のための自動車部品の軽量化
「地球環境の保全」「グローバルな競争力強化」に向けた軽量化活動として、2007年11月にシート、内装トリム、フィルターパワートレイン、他社動向調査の4分科会と、先行開発による中・長期軽量化活動特別ワーキンググループからなる軽量化委員会を発足させ、4年が経過しました。2010年度は、軽量化アイテムの横展開も定着化し、次期開発車にて軽量化自主目標をすべて達成しました。2011年度は、世界最軽量を目指し、市場調査など活動を推進していきます。
欧州REACH*3規則対応

REACH部会
近年、環境法規が強化され、2008年6月に欧州REACH規則と呼ばれる化学物質法規が適用されました。この法規の目的は「欧州域内の化学物質を登録・管理」、「高懸念物質*4の製造・販売・使用の禁止」を行い、製品の安全性を確保することにあります。
トヨタ紡織グループでは、欧州REACH規則に対応するため、2007年12月に製品環境委員会の下部組織としてREACH部会を発足させ、全社で法規の遵守に努めています。2008年度は予備登録対象品の調査・登録を完了。2009年度は高懸念物質の代替材料の選定・開発を実施し、2010年度は高懸念物質*4の1種であるHBCD*5(2015年8月切替期限)の代替を期限前に完了しました。2011年度も、引き続き、環境にやさしい製品開発に取り組んでいきます。
- *3 Registration,Evaluation, Authorisation and Restriction of Chemicals
欧州で適用された「化学物質の登録・評価・認可・制限に関する規則」 - *4 人体・環境への影響が懸念される化学物質
- *5 ヘキサブロモシクロドデカン 用途:難燃剤
車室内VOC低減活動
2005年2月に社団法人日本自動車工業会が公表した、初の「車室内VOC(揮発性有機化合物)低減に対する自主取組み」に、トヨタ紡織グループではプロジェクト単位でVOC低減活動に取り組んできました。また、中国における世界初の強制力を持ったVOC法制化の動向に対し、2008年6月に製品環境委員会の下部組織としてVOC部会を発足し、開発・生産技術・工場・物流など、関係部署が連携し車室内VOCの低減活動を実施。2008年度は社内体制を整備し、2009年度は各プロジェクト部品単位での低減活動と評価方法の開発を行ってきました。そして、2010年度は対策部品の開発と実車への織り込みを実施。2011年度も引き続き確実な対応を推進していきます。
植物由来原料を用いた内装材の開発
ケナフ基材は2000年のトヨタセルシオのドアトリム基材に採用されて以来、多くの内装品に採用され、現在年間3,000tのケナフ繊維を使用しています。また、ケナフ繊維のコスト・品質・量の安定化を図る目的で、栽培技術開発をインドネシア実験農場で行っています。ここでは種子開発、栽培条件の最適化による収量増産技術、年間を通してケナフを連続栽培する通年栽培技術、ケナフより効率的に繊維を取り出すレッティング技術*6、さらに効率的な栽培を目指した機械化技術の開発を行っています。そして、この実験農場で得られた知見・技術をインドネシアでの自家栽培、農家への委託栽培に生かしています。
- *6 水中の微生物を使った精錬により、ケナフ茎部靭皮層より繊維を抽出する技術

